自分は、病院ではまずは、両下肢の可動域やアライメント・筋緊張を正常化していくことをやっていっていますが、先生はいつも、どのように考えて診ているのかを教えていただければ嬉しいです! と質問を頂きました。
今日はその質問にお答えします。少し専門的になりますがご了承下さい。
基本的なことは今までにも紹介させていただきました。
私は、率直に言うと全部見ます。
利用者さんの話をしっかり聞いた後、それから考えられる検査評価をし、原因を判断していきます。最初から決めつけることなく、原因と考えられる関節・筋肉・神経の可動性の評価・筋力・もちろん筋緊張やトリガーポイントも、いろいろ触診し動かしていきます。
アライメントは下肢だけでなく体幹も含めて、立位だけでなく座位でも、すべてを考慮しさらに絞り込みながら検査評価します。以前お話しした重力との関連性は目に見えないため、意識しながら検査評価します。
原因が分かれば、それに応じた施術を加えます。施術後変化が無い場合は、再度検査評価です。
一つの概念や特殊な理論に拘らず、原因とその部位や組織を探ります。
一つの概念や特殊な理論とは、関節機能障害(AKA・SJF)や筋膜連鎖・経絡ツボまたトリガーポイント・神経系モビライゼーション等、中枢に関しては様々な神経生理学的アプローチと言ったものです。
理論は、定理でなく未だ検証実証されていない理屈に近いものと考えています。
色々な利用者さんがいます。ある概念・理論・手法に拘らないことです。
基本(いわゆる解剖生理運動学等)がわかっていれば、利用者さんの訴えを重視し、あとは検査評価し原因を判断しそれに応じた施術を行っていくと至ってシンプルです。しかし、結果はほとんど出ます。たまにう~ん??と考える方もいますが…。
他には、西洋医学が得意とする、症状を抑えようとする判断はしておりません。症状は体を自分自身で治そうとする反応、また環境に適応しようとする反応なので、その意味を利用者さんに指導することです。苦痛も伴いますが、体が頑張っている証拠なのです。
痛みに関しては、炎症性か酸欠症状かを判断し、その対処を伝える。施術が必要かセルフケア―で大丈夫か?基本はセルフケア―が大切です。
更に、症状を病気や疾患と言う観点から見るのではなく、生活習慣からくる反応であると考えます。医学的診断や検査は参考程度に見ますが、基本はその利用者さんの訴えや生活習慣をよく聞き、自分自身で検査評価し、そこから判断します。
以上です。